僕はどうしたら愛してもらえるの
2020/10/09
ある親子のお話しです。お父さんが息子に全部の教科で「よくできる」をとったらお前の好きなゲームを買ってやると言いました。そこで息子はとにかく頑張ってその学期の成績は全て「よくできる」をとりました。
するとお父さんは、まずい…こんなはずじゃなかったと内心思いながら、渋々約束を果たしたのでした。
子どもにやる気を起こさせるために「これを達成したら何かを与えてやる」というのはどこの家庭でもつい使ってしまうご褒美の手段ですが、これは条件付きの愛し方なのです。子どもというのは親にとにかく愛して欲しい、認めてもらいたくて必死になって頑張るのです。
ここで子供の立場になって考えてみると、無理難題を言ってくる父親に対して、不満はありながらも親の期待に応えたい自分がいて、承認をもらうために苦手な教科にも歯を食いしばって頑張ります。
そして、見事に条件を達成し父親はきっと僕に「よく頑張った」と褒めてくれるに違いないと期待します。ところが実際は成績表を見せた途端、なぜだかとても不機嫌になっている父親の顔があるのです。こうなると期待に応えたはずなのに褒めてもらえずガッカリします。そして目標達成したことが間違いだったと思うようになります。つまり子供は混乱してしまうのです。
子どもは子どもなりに頑張っています。なにも特別なことでなくても折に触れて「よく頑張っているね」と伝えていれば子どもは自ずとやる気を出していきます。
せめて条件を達成した時は、本心から子どもと一緒になって喜びましょう。