子ども時間と大人時間
2020/07/19
小さい頃よく父についていった。何か買ってもらえる訳でもないのに、ただついて行きたかった。
「父はちょこんと用事を足してくる」と言ってふらっといなくなり、いつ帰ってくるか分からない人だった。
大事な用事なのかどうなのかは子供の私にはわからないことだったけれど、用事はすぐに終わる気がしていた。でもとにかく長い、いつになったら帰れるんだろう…
いつもそんなだった、それなのについていく。
ある時は車の中でずっと待ちくたびれて。ある時は一緒にお店に入り横で話しを聞きながら待つ。
なんでこんなに退屈でどうしようもないとわかっているのについて来てしまうのだろう。
ずっと忘れていたが父からの不在着信でふと、よみがえった子供の頃の記憶。
幼い頃だったので、それが30分だったのか1時間だったのか、もしかして15分だったのかもしれないけれど、子ども時間と大人時間は違う。
大人の「ちょっと待ってね」は子どもにとっては、いつやってくるかわからない遠い未来の感覚なのかもしれません。自分の子供に「またか…」と諦められないようにしないといけません。せめて「待っててくれてありがとう」と気持ちを伝えましょう。